妊娠中に鼻血が出やすいのはなぜ?
妊娠してから鼻血が出るようになったと感じる妊婦さんも多いはずです。
「今までこんなことなかったのに…なんかの病気?」「赤ちゃんに影響があるんじゃ…」と不安になることもあるでしょう。
ですが、妊娠中は鼻血が出やすくなるものなので、ほとんどの場合は慌てずに適切な処置を行えば大丈夫です。
鼻血が出るメカニズムとしては、鼻の内側には数多くの血管が集まっており、鼻の穴から1~2cmほどの箇所に太い血管があるため、傷つけてしまうとドバっと鼻血が出てきます。
「妊娠前はこんなことなかったのに」という方でも、妊娠中は出やすくなるものなのです。
その理由は大きく2つ、1つは妊娠によってホルモンバランスが変化し、鼻の粘膜に血が多く流れ込むようになり、腫れて柔らかくなってしまいます。
すると少しの刺激でも簡単に出血するようになり、鼻をかんだだけでも鼻血になることがあります。
また、胎児に栄養を送るために妊娠中は血液量が増えますので、妊娠後期は特に血液が多くなるため、鼻血が出やすい状況となるのです。
妊娠中に鼻血が出たときの対処法
鼻血が止まらないときも、焦らずゆっくり対処しましょう。
まずは少しうつむき加減になり、椅子などに座って落ち着きましょう。
ティッシュで鼻血を受けつつ左右から親指と人差し指で鼻をつまみ、5~10分ほど圧迫して止まるのを待ちます。
なお、鼻血が出たら上を向くという方法を聞いたことがあると思いますが、上を向くと血が喉に流れてしまいますので飲み込んだり気分が悪くなるのでやめておきましょう。
同様に、頭を低くすることも間違った方法です。
かえって血が鼻に流れてきますので、頭は心臓よりも上の位置にするよう心がけましょう。
後頭部や首の根本をトントン叩く行為もNGで、止血効果はなく、逆に出血が増える恐れがありますのでしないでください。
鼻にティッシュやコットンを詰めることも、外すときに粘膜を傷つけてさらに血が流れる可能性がありますので注意しましょう。
病院に行くべき鼻血の特徴
妊娠すると鼻血が出やすいとはいえ、出血回数や量が多すぎたり、20分以上止まらず出っぱなしともなると別に問題がある可能性が高いです。
鼻血が出る病気には、高血圧症、動脈硬化症、白血病などが考えられますので、症状が異常だと感じたら、産婦人科の先生に相談してください。
ちなみに、妊娠が原因で鼻血が出やすくなっているケースなら、妊娠中誰にでも起こりうる生理現象なので胎児に影響はありません。
ですが病気の疑いがある場合、赤ちゃんにもなんらかの悪影響を与える可能性がありますので、1人で悩む前にまずは病院の先生に相談することが大切です。