妊娠が考えられる症状は?

妊娠が起こる仕組みを理解しておこう

子供を「授かる」と言いますがこれは妊娠は誰にも簡単にコントロールできることではなく、偶然に起こることであるためです。

避妊や不妊治療などが一般的になったことによりあたかも妊娠は簡単に調整できることのような意識が一般的になっていますが、実際にはそうしたことはなくどのような妊娠であってもそれが起こるのは希少な偶然がいくつも重なったことによります。

妊娠が起こるのは精子と卵子が結びついて受精卵になったときです。
射精によって放出された精子のうち数億分の1の確率で卵巣に到達したものが、月経周期に1回卵巣から放出される卵子に結びつくことで起こります。

受精卵は非常に速いスピードで細胞分裂をしながら卵管采から卵管へと向かい、再び子宮内に戻って着床をすることにより妊娠がようやく成立します。

妊娠週数は正確には妊娠をした瞬間からではなく、前回の月経の開始日からでカウントされます。
そのため「妊娠したかな?」と思って産科を受診したところ、思っていたよりも長い妊娠週を教えられるということがよくあります。

生理の開始日から排卵日までは約2週間の時間がかかるため、妊娠が起こった時点ですでに妊娠2週ということになります。
ただし排卵日以外でも妊娠する可能性は十分にあるため、あまり厳密に何週かを決めることには意味がありません。

妊娠初期に起こる代表的な体の変化

妊娠した女性の体に起こる変化のうち、最も顕著なものは「生理が止まる」ということです。
これはそれまで定期的に排卵が起こっていた動きが着床によって止まるので当然の現象で、妊娠をした女性の全てに必ず起こります。

ただし生理が止まる理由は妊娠だけではなく、普段から生理不順気味であったり周期が安定しない人にとってはそれだけを理由に妊娠を断定することはできません。

妊娠したときに起こるその他の体の変化としては、「熱っぽい」「乳房が張る」「猛烈な眠気を感じるようになる」「頻尿」「だるい・吐き気」「頭痛」といったものがあります。

他にも人によっては食べ物の好みが大きく変わったりするようなこともあるようです。
いずれにしても最初は「ちょっと具合が悪いな」と感じることから始まるので、風邪と勘違いをしてしまう人も多く見られます。

より確実に妊娠を判断するには、毎日基礎体温を記録しておくという方法がおすすめです。
基礎体温計は通常の体温計よりも細かい値が出るタイプのもので、継続的に記録しておくと月経周期の中に低温期と高温期があることがわかります。

通常月経初日から排卵日までが低温期、排卵から次の月経までが高温期となりますが、妊娠をすると低温期がないずっと高温の状態が続きます。