妊娠中の生活習慣に注意

早産を防ぐための妊娠中の過ごし方

妊娠中に最も注意をしておきたいのが早産の予防です。
妊娠22週~37週未満の妊婦がお腹の張り(子宮収縮)を繰り返し感じるときには、胎児が十分に大きくなっていないにも関わらず子宮口が開いてしまう早産の可能性があります。

こうした症状のことを「切迫早産」といい、予防をするためには原因に応じて適切な治療をしていく必要があります。
仮に早産・切迫早産の兆候が起こっていたとしても、生活スタイルを改善していくことで正常な状態に戻すことは十分に可能です。

早産は全妊娠のうちの約5%の確率で起こります。
その大部分は膣を経由した感染症が原因ですが、その他にも「子宮頸管無力症」や「妊娠高血圧症候群」「妊娠糖尿病」などによっても起こります。

まずは早めに原因を特定しつつ、主治医の指示に従い治療をしていくようにしましょう。
切迫早産の予防の基本は「安静」です。
安静というと、できるだけ動かないようにすることのように思えますがそうではありません。

妊婦における「自宅で安静」とはいくつかのレベルが設けられています。
すでに破水や出血が頻繁に起こっている場合には、文字通り体をあまり動かさないようにトイレや食事の時以外は動かないようにするという安静が求められます。

しかしお腹が張るくらいの妊婦なら、日中は無理に横になっている必要はなく逆に体に負担にならない程度に軽く運動をすることが勧められます。

家事や入浴も妊娠前と全く同じにする必要こそありませんが、身の回りのできることはできるだけ自分でするようにしましょう。

順調に妊娠が進んでいる場合はなおのこと、疲れすぎない程度に毎日の運動を習慣にしておいた方が夜の寝付きがよくなり規則正しい生活ができます。

妊娠中のストレス対策

妊娠中というのは体だけでなく心のバランスも崩しがちです。
これは女性ホルモンの分泌量が変化をするとともに、バランスが大きく崩れてしまうからです。
ホルモンバランスの崩れは自律神経のバランスの崩れにもつながってしまうので、心が不安定になりやすいのです。

また妊娠をすることで急激に体重が増え、体型も大きく変化をしてしまいます。
そこに母になる不安や仕事のキャリア中断、今後の家計などが加わりついつい小さなことでイライラしたり、夫や
家族にあたってしまったりします。

妊娠中のストレスは胎児に悪影響を与えてしまいますので、できるだけストレスを溜めないようリラックスするよう心がけましょう。

コツとしては「趣味を持つ」「運動習慣をつける」「我慢をためこみすぎない」といったことが挙げられます。
あまり「いい母になろう」と気合を入れすぎず、とにかく自分の体を大事に考え、不安があったら身近な人に相談してみましょう。