陣痛から病院に行くタイミングまで
正期産の場合であっても、妊娠37~41週までとその間は約1ヶ月もの幅があります。
そのため期間のみを参考に病院に足を運んでも思うように陣痛が起こることはありません。
大事なのは妊婦さんが自分の体調をよく観察し、いつ起こっても大丈夫なように準備と周囲への連絡をしておくということです。
妊娠が終盤にかかってくると子宮口が少しずつ開いていくため、最初は鈍い痛みが起こり、それが次第に強い痛みへと変わっていきます。
陣痛には「前駆陣痛」と「本陣痛」の2つがあり、「前駆陣痛」は非常にゆっくり進行するということもよくあります。
ですのでかかりつけの産科に連絡をするのは「本陣痛」を感じ始めてからがよいと言えます。
本陣痛が始まってもそのまま放置をしていると、破水をしてしまったり出血が起こったりするのであまりギリギリまで我慢をするのもいけません。
目安としてはなんとなくズキズキと感じていた子宮の痛みを、定期的な感覚で感じるようになったときです。
お腹が張ったような痛みが10~15分に1回起こるようになったらかなり高確率で本陣痛が起こり始めているので、自力で動けるうちに産科に連絡をしておくのがよいでしょう。
陣痛時によく起こるトラブルと対処法
陣痛は人によりかなり痛みが異なるようです。
人によっては耐え難いような強い痛みになることもあれば、反対に起こりかけたと思ったらすぐに痛みがなくなってしまったりということもあります。
陣痛時に起こるトラブルとしては、まず急な破水があります。
破水はお腹の中で胎児を包んでいた卵膜が破れて中の羊水が流れ出てしまうことによって起こります。
破水が起きたら急いで病院に向かわないと赤ちゃんの感染症リスクが高まってしまいますので、痛みのあるなしにかかわらずすぐに病院に向かいましょう。
破水が起きてもそこから適切に対処をしておけばその後自然に本陣痛が起こり分娩をすることができるケースがほとんどです。
病院に向かうときには大きめの生理用ナプキンやバスタオルなどをあてて、少しでも羊水が流れ出るのを防ぐようにしましょう。
陣痛が非常に強く起こることを「過強陣痛」と言います。
これは子宮口の開き具合に対して赤ちゃんの頭が大きい場合にしばしば起こるトラブルです。
骨盤が小さめの女性の出産では増えているケースで、赤ちゃんの頭が引っかかってしまし母子共に強い負担がかかってしまいます。
あまりにも痛みがひどい場合や、赤ちゃんが危険な状態になっている場合には急遽帝王切開に切り替えて出産をすることもあります。
順調な出産であっても非常に体力を消耗しますので、出産前にはできるだけ運動をして体力をつけ水分補給などしながら乗り切りましょう。